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粉河寺(こかわでら)は、和歌山県紀の川市粉河にある天台系の寺院。
西国三十三箇所第三番札所。山号は風猛山(ふうもうざん、かざらぎさん)。宗派は天台宗系の粉河観音宗総本山。
本尊は、千手千眼観音菩薩。伝承によれば創建は宝亀元年(770年)、大伴孔子古(おおとものくじこ)によるとされる。
粉河寺の本尊千手観音像は絶対の秘仏とされ、公開された記録はない。
日本の仏教寺院では、本尊が秘仏である場合、「お前立ち」と称する代わりの像を本尊厨子の手前に安置する場合があるが、粉河寺においては「お前立ち」像も秘仏である。
本尊像は火災を避けるために本堂下の地中に容器に入れて埋められているとされる。
「お前立ち」像は年に一度、12月31日に僧籍にある関係者が掃除のために開扉するのみで、在家の者が拝観する機会はない。
なお、内陣背面に安置された「裏観音」と称する千手観音像は拝観可能である。
2008年から2010年にかけて、花山法皇一千年忌を記念して、西国三十三箇所のすべての札所寺院において秘仏の結縁開扉が行われているが、粉河寺の本尊像はこの際にも開扉されることはなく、2008年10月に特別開扉されたのは、本堂の隣の千手堂の千手観音像である
。なお、寺には高さ33センチメートルほどの木造の菩薩像頭部(11世紀頃の作)が所蔵され、これが旧本尊像の頭部であるともいわれている_
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著者:Reggaeman
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